研究開発部長に聞く
失敗なくして得られる成果はない
強固なビジネス基盤を持つ当社で、
新たな価値の創出に挑んで欲しい
取締役執行役員
研究開発部長
吉久 徹
Question_01
職務の魅力について教えてください
味の素ファインテクノでは、新たな価値を持つ製品の提供によって、お客様にとってのイノベーションを提供することを目指しています。研究開発部のミッションは、目指す姿として標榜しているイノベーションプロバイダーを具現化して「味の素ファインテクノの未来を創ること」です。
このミッションを達成するために起業家の精神と事業家の視座を持つ集団を目指したいと考えています。
ミッションを実現するための武器のひとつに、競合他社が半年かかるところを2~3カ月で実現する「高速開発システム」があります。この「高速開発システム」とはearlierに顧客ニーズを掴み、speedyに評価サンプルを提供するサイクルを回し続けることです。そして、採用が決まれば、「高速量産化システム」に移行します。この段階になると多くの部門が一丸となってサイクルを回します。このように、実務を通じて若手のうちから「高速開発システム」に携わり、高いレベルのスピード感を身につけられることは、当社の研究開発部門で働く大きな魅力だと考えています。また、「高速開発システム」を回す上でお客様とのコミュニケーションは重要です。そのコミュニケーションを通じて、お客様に認めてもらえた瞬間には達成感や充実感とともに自分の成長を実感できるはずです。こういった経験の積み重ねがやりがいに繋がると考えています。
Question_02
業務に携わっていくのでしょうか?
研究開発部には、製品群によって複数のグループがあります。いずれかのグループに配属された後はグループ長から与えられたテーマに沿って実務を担っていただきます。最初の1~2年間は先輩社員のサポートを通じて業務に必要なノウハウや知識を習得する期間で、3年目くらいからメインでテーマを担当していただきます。
現在の研究開発部は若手社員が中心ですし、もともと肩書や年齢を気にせずに意見を出し合える風土も備わっているので、早い段階で馴染んでいただけるでしょう。また、当社は業界大手の競合に比べれば小規模な会社ですが、世の中には「少数が精鋭を育てる」という言葉があります。当社は、まさにこの点を実践できていると自負しており、成長に意欲的な方にとっては魅力的な環境が整っています。
Question_03
今後の課題や目標を
教えてください
味の素ファインテクノでは、世界規模でほぼ100%のシェアを誇る「味の素ビルドアップフィルム®(ABF)」(以下ABF)を扱っています。ABFが使用される半導体業界は進化、変化のスピードが劇的に速いという特徴があります。この点を踏まえると、このスピードに遅れを取ることなく絶えずABFを進化させ、ストロングナンバーワンの地位を堅持していくことも大事です。一方で、変化のスピードが速いがゆえに、いつ大きなゲームチェンジが起きてもおかしくありません。このため、ABFの開発を通じて蓄積してきた高度な専門性や多様なノウハウを応用し、半導体関連の周辺領域でもビジネス展開できるよう新たな柱を創出することは会社としての魅力を増すためにも必要不可欠ですので、次世代を担う芽を枯らさずに育成していくことを研究開発部として目指していきたいと思います。
Question_04
ことは何でしょうか?
大きく2つあります。ひとつは、失敗を許容する文化の醸成です。研究開発の世界では、失敗を伴わずして得られる成功はありません。このため、失敗を避けることを最優先する組織からは、新たなイノベーションが生まれることはないと考えています。チャレンジの結果としての失敗を許容し、次に活かしてもらえるような組織文化の醸成・定着に注力したいと考えています。
もうひとつは現場を知ることです。成長のカンフル剤は何と言っても現場での実践ですので、色々な現場に部門の垣根を越えて飛び込んでもらうことを意識付けしています。研究開発部門だけでキャリアを完結させるのではなく、時には他部門を経験することで経験値を増し、視野を広げることも現場を知る上では大事だと考えています。
Question_05
新たに仲間として加わっていただける人に求めるのは、主に次の3つです。「物の捉え方や考え方に対する自分自身の軸が定まっていること」、「他者からの進言や意見を受け入れる謙虚さ」、そして「どのような分野にも関心を抱ける幅広な好奇心」です。
大学における研究と、当社における研究の大きな相違は、品質やスケジュールをお客様のニーズに合わせる点にあります。難易度の高い要求に対峙して苦境に陥った際には、揺るがない軸が頼りになります。そして、苦境を乗り越えるには、自分にはない着眼点・知識を受け入れ、新たな経験を糧にしようという柔軟さや積極性が欠かせません。
当社は大手企業と比較すると少人数の研究開発体制かも知れませんが、「少数が精鋭を育てる」ための土壌はあると思います。是非、強固なビジネス基盤を持つ当社で、新たな価値の創出に挑んで欲しいと考えています。当社に魅力を感じる方と、共に挑戦できることを楽しみにしています。